くらしをよくする骨コラム

【医師監修】骨密度検査とは?流れや基準値、検査を受けるべきタイミングを徹底解説

骨密度検査を受けたことはありますか?

 

骨の健康は年齢とともに気になるポイントの一つです。

特に女性は閉経後に骨密度が急激に低下するリスクがあるため、早めの対策が重要です。

 

本記事では、骨密度検査の基本から、検査を受けるタイミング、結果の見方、そして検査後の対策までを詳しく解説します。骨の健康を守る第一歩として、ぜひ参考にしてください。

 

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この記事の監修者:眞鍋 憲正 先生

経歴:

・信州大学医学部卒業

・信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座 博士課程修了

・UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar
・Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar
・UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar

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資格・所属団体:
・日本体育協会スポーツドクター
・日本医師会健康スポーツ医

骨密度検査とは?

骨密度検査とは、骨の強度や健康状態を評価する検査です

骨が弱くなると、骨粗鬆症や骨折のリスクが高まるため、検査を通じてリスクを早期発見することが重要です。

 

骨密度検査の主な目的

  • 骨の密度を測定し、骨粗鬆症の可能性を確認する。
  • 骨折リスクを予測し、予防策を講じるための指標を得る。

検査が推奨される主な対象者

  • 閉経後の女性
  • 高齢者(50歳以上)
  • 骨折歴のある人
  • リウマチや特定の慢性疾患がある人
  • ステロイド薬を長期服用している人

骨密度検査は、これらのリスクがある方にとって、将来の健康を守るための重要な検査といえます。

 

骨密度検査の流れと方法

骨密度検査は、以下の手順で行われます。

 

1.予約と準備
  検査は基本的に病院やクリニックで行います。検査前に飲食や服装に関する注意事項を確認しましょう。

2.主な検査方法

  • DXA(デキサ法)
    最も一般的な方法で、腰椎や大腿骨の骨密度を測定。放射線量が低く、精度が高いのが特徴です。
  • 超音波法
    主にかかとの骨密度を測定。放射線を使用しないため簡易的ですが、精度はやや劣ります。
  • QCT
    CTスキャンを用いて骨密度を測定。詳細なデータが得られますが、放射線量が高めです。

3.検査時間

検査自体は数分~15分程度で終了。痛みもなく、リラックスして受けられます。

 

骨密度検査の基準値と結果の見方

骨密度検査の結果は、TスコアZスコアという数値で表されます。

 

 Tスコアの範囲と基準値

  • +1.0 -1.0:正常値
  • -1.1 -2.4:骨密度低下(骨量減少)
  • -2.5 以下:骨粗鬆症

 

Zスコアとは?
同年代の平均値と比較して、自分の骨密度がどの程度かを示す指標。特に若年層や男性の診断に用いられます。

結果が正常値から外れている場合は、医師の指導に従い、適切な対策を取ることが大切です。

骨密度検査を受けるべきタイミング

  • 50歳以上の女性:
     閉経後は骨密度が急激に低下するため、早めに検査を受けるのが理想です。
  • 骨折のリスクがある方
     転倒や軽い外傷で骨折経験がある場合は、早急に検査を受けるべきです。
  • 特定の慢性疾患や薬の服用者
     ステロイド薬やリウマチの治療を受けている場合も、定期的な検査が推奨されます。

 

骨密度検査は1年に1回程度受けるのが一般的ですが、医師と相談して適切な頻度を決めましょう。

 

骨密度検査を受けるメリットと注意点

メリット

  • 骨粗鬆症を早期に発見し、進行を防ぐ。
  • 適切な生活習慣の指標が得られる。
  • 骨折リスクを減らし、健康寿命を延ばすことにつながる。

注意点

  • 検査結果は骨折リスクを予測する指標であり、絶対的な診断ではない。
  • 結果に一喜一憂せず、医師と連携して対策を進めることが重要。

 

骨密度検査後のアクションプラン

検査結果に基づいて、次のような対策を取ることが推奨されます。

1.栄養管理

  • カルシウム:乳製品や小魚、野菜を積極的に摂取。
  • ビタミンD:日光浴や魚類の摂取で補う。
  • ビタミンK:納豆や緑黄色野菜が豊富な食材。

2.運動習慣

  骨に適度な負荷をかける運動(ウォーキングや軽い筋トレ)が骨密度の改善に効果的です。

3.医師の指導に基づく治療
  必要に応じて骨密度を改善する薬剤やサプリメントを活用

 

まとめ

骨密度検査は、骨の健康状態を知るための重要な検査です。

特に加齢や生活習慣で骨が弱くなるリスクを抱える方にとって、早期の検査と適切な対策が健康寿命の延伸につながります。

本記事を参考に、骨密度検査を積極的に検討してみてください。

 

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監修者:松繁 治 医師からのコメント

骨粗鬆症は自覚するような症状が出ないことがほとんどです。特に検査が推奨される方は定期的な検査を受けて、数値を確認するようにしましょう。

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