私たちの健康な生活に欠かせないカルシウム。
実は、野菜からも効率よく摂取できることをご存知でしょうか?
カルシウムは、骨や歯の形成に不可欠な栄養素であり、神経伝達や筋肉の収縮にも重要な役割を果たしています。
1日の推奨摂取量は成人で600~800mgとされていますが、日本人の平均摂取量は推奨量を下回っているのが現状です。
今回は、カルシウムが特に豊富な野菜をランキング形式で紹介し、美味しいレシピもご提案します。毎日の食事に取り入れやすい方法で、しっかりとカルシウムを補給していきましょう。

この記事の監修者:大井 美恵子(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
経歴:
金沢医科大学卒業後、広島市立広島市民病院小児科医として経験を積み、2016年に姉と共に「女医によるファミリークリニック」を広島市で開業。小児科・内科・皮膚科・アレルギー科を診療し、家族全員の健康を支えるホームドクターを目指しています 。
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■所属学会・資格
難病指定医
キレーション認定医
小児慢性特定疾患指定医
子どもの心相談医
高濃度ビタミンC点滴療法認定医新生児蘇生法専門コース認定医
日本小児科学会
日本周産期新生児医学会
日本小児神経学会
日本リウマチ学会
抗加齢医学会
高濃度ビタミンC点滴療法学会
日本アレルギー学会
日本小児皮膚科学会
日本小児科医会
広島県小児科医会
赤ちゃん成育ネットワーク
点滴療法研究会
■メディア露出実績
TV広島テレビ
TSSテレビ新広島
広島ホームテレビ
テレビ朝日(羽鳥慎一のモーニングショー)
フジテレビ(Live News イット!)
カルシウムが豊富な野菜トップ10
以下のランキングは、各野菜100gあたりに含まれるカルシウム含有量を基準に作成しています。
一般的な可食部(食べられる部分)での測定値を元に、カルシウム含有量の多い順に並べています。これらの野菜を日常的に摂取することで、効率的にカルシウムを補給することができます。
1位:ケール(カルシウム含有量:約130mg) 2位:ホウレンソウ(カルシウム含有量:約49mg) 3位:チンゲン菜(カルシウム含有量:約43mg) 4位:ブロッコリー(カルシウム含有量:約40mg) 5位:キャベツ(カルシウム含有量:約38mg) 6位:大根の葉(カルシウム含有量:約36mg) 7位:モロヘイヤ(カルシウム含有量:約35mg) 8位:ニラ(カルシウム含有量:約34mg) 9位:カブの葉(カルシウム含有量:約32mg) 10位:パセリ(カルシウム含有量:約30mg)
上位10種の野菜には、日常的に購入しやすいものから、意外と見落としがちな野菜の部位まで、様々な種類が含まれています。
特に上位に位置するケール(130mg/100g)は、同量の牛乳(約110mg/100g)と比較しても遜色ないカルシウム含有量を誇ります。
また、2位のホウレンソウ(49mg/100g)や3位のチンゲン菜(43mg/100g)といった一般的な野菜も、効率的なカルシウム源として活用できます。
4位のブロッコリー(40mg/100g)や5位のキャベツ(38mg/100g)は、カルシウムの吸収率が比較的高く、日常的に摂取しやすい野菜です。
さらに、6位の大根の葉(36mg/100g)や9位のカブの葉(32mg/100g)のように、普段は廃棄しがちな部位にも、実は豊富なカルシウムが含まれていることは注目に値します。
7位のモロヘイヤ(35mg/100g)、8位のニラ(34mg/100g)、10位のパセリ(30mg/100g)は、独特の風味や香りを持つ野菜ですが、少量でも効果的にカルシウムを補給できる食材として活用できます。
これらの野菜は、生食はもちろん、炒め物や煮物、サラダなど、様々な調理法で美味しく食べることができます。また、多くの野菜がカルシウム以外にも、ビタミンCや食物繊維などの栄養素を含んでおり、総合的な健康維持にも貢献します。
野菜から効率よくカルシウムを摂るためのコツ
カルシウムを効率よく摂取するためには、以下のポイントを押さえましょう。
ビタミンDとの相乗効果を活用
カルシウムの吸収を促進するビタミンDを含む食品(魚類、キノコ類など)と組み合わせることで、より効果的にカルシウムを摂取できます。
特に、サケ、サバ、マグロなどの青魚や、シイタケ、マイタケなどのキノコ類は、ビタミンDが豊富です。これらの食材と組み合わせて調理することで、カルシウムの吸収率を高めることができます。
適切な調理法の選択
ホウレンソウなど、シュウ酸を含む野菜は加熱調理することで、カルシウムの吸収率が向上します。
また、油との相性も考慮して調理方法を選びましょう。
カルシウムは脂溶性のミネラルであり、適度な油分と一緒に摂取することで吸収率が高まります。オリーブオイルや亜麻仁油などの植物性油を使用することがおすすめです。
継続的な摂取を心がける
一度に大量に摂取するよりも、少量を継続的に摂取する方が効率的です。
体内でのカルシウムの吸収には限界があり、1回の食事で摂取できる量には上限があります。
毎日の食事に少しずつ取り入れることを意識しましょう。また、朝・昼・夕の食事にバランスよく分けて摂取することで、より効果的にカルシウムを補給することができます。
おすすめレシピ
カルシウム不足を予防するための日常的な取り組み
バランスの取れた食事
野菜だけでなく、乳製品や魚なども積極的に摂取し、様々な食品からカルシウムを補給しましょう。
特に、小魚や海藻類は、カルシウムの吸収を助けるミネラルも豊富に含んでいます。
また、プロバイオティクスを含むヨーグルトなどの発酵食品も、腸内環境を整えることでカルシウムの吸収を促進する効果があります。
適度な運動習慣
ウォーキングやジョギングなどの適度な運動は、カルシウムの骨への定着を促進します。
特に、適度な負荷がかかる運動は、骨密度の向上に効果的です。
ただし、過度な運動は逆効果になる可能性もあるので、自分の体力に合わせた運動を選択することが重要です。
必要に応じたサプリメント活用
食事だけでは十分なカルシウム摂取が難しい場合は、医師や専門家に相談の上、サプリメントの利用も検討しましょう。
特に、妊娠中や授乳中の女性、閉経後の女性、高齢者などは、カルシウムの必要量が増加するため、サプリメントの活用が有効な場合があります。ただし、過剰摂取には注意が必要です。
生活習慣の見直し
カルシウムの吸収を妨げる要因として、喫煙、過度の飲酒、カフェインの過剰摂取などが挙げられます。
これらの習慣を見直すことで、カルシウムの吸収率を改善することができます。
また、適度な日光浴を行うことで、体内でのビタミンD生成を促し、カルシウムの吸収を助けることができます。
まとめ
カルシウムが豊富な野菜とその活用法についてご紹介しました。これらの野菜を日々の食事に取り入れることで、自然な形でカルシウムを補給することができます。
また、適切な調理法や組み合わせを知ることで、より効率的にカルシウムを摂取することが可能になります。
今日から、紹介した知識を活かして、カルシウム豊富な食生活を始めてみませんか?