「うちの子、牛乳を飲まない…」「カルシウム不足が心配…」
そんなお悩みを抱えるママ・パパは少なくありません。
この記事では、牛乳を飲まない子供の“なぜ”に寄り添いながら、親が実践できる具体的な対策を紹介します。
さらに、牛乳が苦手でも安心して成長を支えられるよう、カルシウム摂取の重要性と代替食品についても丁寧に解説していきます。

この記事の監修者:大井 美恵子(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
経歴:
金沢医科大学卒業後、広島市立広島市民病院小児科医として経験を積み、2016年に姉と共に「女医によるファミリークリニック」を広島市で開業。小児科・内科・皮膚科・アレルギー科を診療し、家族全員の健康を支えるホームドクターを目指しています 。
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■所属学会・資格
難病指定医
キレーション認定医
小児慢性特定疾患指定医
子どもの心相談医
高濃度ビタミンC点滴療法認定医新生児蘇生法専門コース認定医
日本小児科学会
日本周産期新生児医学会
日本小児神経学会
日本リウマチ学会
抗加齢医学会
高濃度ビタミンC点滴療法学会
日本アレルギー学会
日本小児皮膚科学会
日本小児科医会
広島県小児科医会
赤ちゃん成育ネットワーク
点滴療法研究会
■メディア露出実績
TV広島テレビ
TSSテレビ新広島
広島ホームテレビ
テレビ朝日(羽鳥慎一のモーニングショー)
フジテレビ(Live News イット!)
子供が牛乳を飲まない理由とは?
牛乳はとても栄養豊富ですが、子供にとっては「苦手」「イヤ」と感じてしまうこともあります。その背景にはどんな理由があるのでしょうか?
①味や匂いが苦手
牛乳独特のクリーミーで淡い香りや味わいは、小さな子供にはクセが強いと感じられることがあります。
「おいしくない」「変なにおい」と感じる子も少なくありません。
②乳糖不耐症の可能性
牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が十分でないと、飲んだあとにお腹がゴロゴロしたりおなかを壊したりすることがあります。
結果として「牛乳はイヤ!」になってしまいがちです。
③心理的要因
- 「イヤだ」と言うから強制して飲ませたら余計に拒否反応が強まった
- 周りが飲んでいないと自分も飲まなくなる
- 過去の失敗体験(気持ち悪くなった、吐いたなど)がトラウマとなっている
こうした背景が重なると、自然に「飲まない選択」をしてしまうのです。
牛乳を飲まない子供への実践的な対策法
「飲ませたいけどどうすればいい?」そんな問いには、次のようなアプローチが有効です。
温度や種類を変えてみる
冷たい牛乳が苦手なら、電子レンジで20秒ほど温めて「ぬるま湯くらい」の温度にするだけで、驚くほど飲みやすくなることがあります。
低脂肪乳や成分無調整牛乳など、飲みやすい種類に変えてみるのもおすすめです。
アレンジレシピでひっそりカルシウム摂取
牛乳をそのまま飲むのが苦手なら、料理に混ぜちゃうのが手軽です。
- シチュー・グラタン・クリームパスタといった牛乳がメインのレシピ
- カレーに少しだけ入れてマイルドに
- ホットケーキや牛乳寒天などの甘いおやつに
これらなら、子供も「飲んでる」と気づかずにカルシウム摂取ができます。
スモールステップで心に寄り添う
学校給食で牛乳を飲めるようになった子の例には、最初はカルピスで味をマイルドにし、徐々に牛乳の割合を増やして100%に近づけていった…という実践があります。
家庭でも「スロープ」のように少しずつ慣らしていくアプローチが効果的です。
先生やお友達の力を借りる
「周りが飲んでる」「先生が飲んでる姿を見るだけで“自分もできる”と思った」といったポジティブな刺激は、意外にも大きな影響があります。
家庭だけでなく、環境を変えることも大事なポイントです。
カルシウム摂取の重要性と代替方法
「牛乳が無理でも、大切なのはカルシウムをしっかり摂ること」です。
では、なぜカルシウムが大切なのか? そして他にどう補えば良いのかを見ていきましょう。
骨と歯の基礎を支えるカルシウム
成長期の子供にとって、カルシウムは骨や歯の形成に欠かせない栄養素です。
しかし牛乳だけで必要な量を満たすのは意外と難しいのも現実です。
例えば、コップ1杯(200ml)の牛乳には約220mgのカルシウムが含まれ、吸収率はおよそ40%。
しかし、1歳男児では1日450mg、12〜14歳では850〜1,000mgが推奨されるため、牛乳以外の食材も取り入れる必要があります。
牛乳以外のカルシウム源(例)
食材 | 量 | カルシウム含有量 |
---|---|---|
牛乳 | 200ml | 220mg |
ヨーグルト | 100g | 120mg |
プロセスチーズ | 20g(1切れ) | 126mg |
小松菜(野菜) | 70g | 119mg |
切り干し大根 | 15g | 81mg |
ひじき(海藻) | 10g | 140mg |
木綿豆腐 | 150g | 180mg |
納豆 | 50g | 45mg |
親子でできるカルシウム摂取習慣の作り方
最後に、親子で楽しみながら続けられる具体的なアイディアをいくつかご紹介します。
① 食事にひと工夫を
- 朝食 → 小松菜入りスムージー+ヨーグルト
- 昼食 → 給食に加え、牛乳で仕上げた味噌汁など
- 夕食 → ひじき混ぜご飯やチーズトッピングのハンバーグ
② おやつ感覚でカルシウム補給
子供が喜ぶ形で、手軽に食べられるものをチョイスしましょう。
- 牛乳寒天
- フルーツとヨーグルトのディップ
- チーズスティック
- 小魚スナック(片口イワシ等)でカルシウム&ビタミンD補給
③ 家族で楽しく取り組む
家族で「カルシウムチャレンジ」財布を使った「カルシウム貯金」などを行い、ゲーム感覚で継続するのも効果的。
大人も一緒に楽しむことで、子供のモチベーションもアップします。
まとめ
牛乳を飲まない子供には、味や匂い、体質、心理的な理由など、さまざまな背景があります。無理に飲ませるのではなく、子供の気持ちに寄り添いながら、温度調整や料理への活用など、少しずつ慣れる工夫を取り入れることが大切です。
また、牛乳以外にもカルシウムを豊富に含む食品はたくさんあります。日々の食事やおやつにうまく取り入れながら、親子で楽しんで続けられる習慣をつくることで、無理なく必要な栄養を補うことができます。
「飲めない」ことを否定せず、「どうやって補うか」を前向きに考えることが、子供の健やかな成長につながります。