骨折は日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、回復までに時間がかかることが多いです。
しかし、適切な食事、生活習慣、リハビリテーションを取り入れることで、回復を早めることが可能です。
「骨折を少しでも早く治したい」「回復期間を短縮するためにできることは?」とお考えの方に向けて、この記事では具体的な方法を詳しく解説します。

この記事の監修者:大井 美恵子(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
経歴:
金沢医科大学卒業後、広島市立広島市民病院小児科医として経験を積み、2016年に姉と共に「女医によるファミリークリニック」を広島市で開業。小児科・内科・皮膚科・アレルギー科を診療し、家族全員の健康を支えるホームドクターを目指しています 。
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■所属学会・資格
難病指定医
キレーション認定医
小児慢性特定疾患指定医
子どもの心相談医
高濃度ビタミンC点滴療法認定医新生児蘇生法専門コース認定医
日本小児科学会
日本周産期新生児医学会
日本小児神経学会
日本リウマチ学会
抗加齢医学会
高濃度ビタミンC点滴療法学会
日本アレルギー学会
日本小児皮膚科学会
日本小児科医会
広島県小児科医会
赤ちゃん成育ネットワーク
点滴療法研究会
■メディア露出実績
TV広島テレビ
TSSテレビ新広島
広島ホームテレビ
テレビ朝日(羽鳥慎一のモーニングショー)
フジテレビ(Live News イット!)
骨折を早く治すための基本知識

骨折が治る仕組み
骨折の治癒は主に以下の3つの段階で進行します。
- 炎症期:骨折直後から数日間続く期間で、骨折部位に出血が起こり、炎症が生じます。この過程で、損傷した組織の除去と新たな組織の形成が始まります。
- 修復期:炎症期の後、数週間から数ヶ月続く期間です。骨折部位に「仮骨」と呼ばれる柔らかい骨組織が形成され、徐々に硬い骨へと変化していきます。
- リモデリング期:修復期の後、数ヶ月から数年にわたる期間で、形成された骨が元の骨と同じ形状や強度に再構築されます。
一般的な回復期間の目安
骨折の回復期間は部位や個人差によりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 中手骨(指の骨):約2週間
- 中足骨(足の指の骨):約2週間
- 肋骨:約3週間
- 鎖骨:約4週間
- 橈骨・尺骨(手首):約5週間
- 上腕骨:約6~7週間
- 大腿骨:約8~12週間
- 脛骨・腓骨(すね):約7~8週間
これらはあくまで目安であり、年齢、健康状態、骨折の程度などによって変動します。
骨折の治りを早めるために重要なポイント
骨折の回復を促進するためには、以下のポイントが重要です。
- 適切な固定と安静:骨折部位を正しく固定し、不要な動きを避けることで、骨の癒合を助けます。
- バランスの良い食事:骨の再生に必要な栄養素を十分に摂取することが大切です。
- 適度なリハビリテーション:医師の指導のもと、適切なリハビリを行うことで、筋力や関節の可動域を回復させ、骨の強度を高めます。
骨折の回復を促進する食事とは?

骨の修復を助ける栄養素
骨折の回復を早めるためには、以下の栄養素を積極的に摂取することが推奨されます。
- カルシウム:骨の主成分であり、骨密度を高める役割を持ちます。牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品や、小魚、緑黄色野菜に多く含まれます。
- ビタミンD:カルシウムの吸収を助け、骨の形成を促進します。鮭、マグロ、卵黄、きのこ類などに含まれます。また、日光浴も体内でのビタミンD生成に効果的です。
- タンパク質:骨の有機質部分や筋肉の修復に必要不可欠です。肉、魚、卵、大豆製品などが豊富な供給源です。
- ビタミンK:骨の形成をサポートし、骨密度を高める働きがあります。納豆、ブロッコリー、ケールなどの緑黄色野菜に多く含まれます。
- ビタミンC:コラーゲンの生成を助け、骨の強度を高めます。柑橘類、いちご、ピーマンなどに含まれます。
- マグネシウム・亜鉛:骨の代謝を促進し、骨の健康を維持します。ナッツ類、海藻類、全粒穀物などがこれらのミネラルの良い供給源です。
骨折の回復を遅らせる食べ物
一方で、以下の食品や習慣は骨の回復を妨げる可能性があるため、注意が必要です。
- 過剰なカフェイン摂取:コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは、カルシウムの排泄を促進し、骨密度の低下を招く可能性があります。特にコーヒーの場合、1日5杯以上の摂取は控えるようにしましょう。
- 過度のアルコール摂取:アルコールの過剰摂取は、カルシウムの吸収を妨げ、尿中への排泄を増加させることが知られています。適度な飲酒量として、ビール中瓶1本(500ml)、日本酒1合(180ml)、ワインはグラス2杯(180ml)程度が目安とされています。
- 高リン食品の摂取:加工食品や一部の清涼飲料水に多く含まれるリンは、過剰に摂取するとカルシウムの吸収を阻害し、骨からのカルシウムの放出を促進する可能性があります。インスタント食品やスナック菓子、加工肉などの摂取は控えめにしましょう。
- 高塩分・高糖分の食事:塩分や糖分の過剰摂取は、カルシウムの排泄を促進し、骨の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。特に加工食品や清涼飲料水には注意が必要です。
これらの食品や習慣を見直し、バランスの良い食事を心がけることで、骨折の回復を促進することが期待できます。
骨折の治癒を早める生活習慣

骨折の回復を促進するためには、食事だけでなく、生活習慣の見直しも重要です。以下に、骨折の治癒を早めるための生活習慣のポイントを紹介します。
質の高い睡眠を確保する
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、骨の修復や再生が促進されます。十分な睡眠時間(成人で7~9時間)を確保し、睡眠の質を高めることが大切です。就寝前のリラックスタイムや、規則的な睡眠スケジュールの維持が効果的です。
血流を良くする工夫
骨折部位への血流を促進することで、栄養素や酸素が十分に供給され、回復が早まります。以下の方法で血流を改善しましょう。
- 適度な運動:医師の指導のもと、許可された範囲での軽い運動やストレッチを行い、全身の血行を促進します。
- 温熱療法:患部を温めることで血流が増加し、治癒を促進します。ただし、炎症がある場合は避け、医師の指示に従ってください。
禁煙・節酒
喫煙は血流を悪化させ、骨の回復を遅らせる要因となります。また、過度の飲酒も骨の健康に悪影響を及ぼすため、禁煙し、適度な飲酒を心がけましょう。
ストレス管理
過度なストレスはホルモンバランスを乱し、骨の回復を遅らせる可能性があります。リラクゼーション法や趣味の時間を取り入れ、心身のリフレッシュを図りましょう。
骨折の回復を助けるリハビリ法

適切なリハビリテーションは、骨折の回復を促進し、再発を防ぐために重要です。以下に、骨折の回復を助けるリハビリ法を紹介します。
ギプス・固定中にできる運動
固定中でも、健康な部位の筋力低下を防ぐために、以下の運動を取り入れましょう。
- 非患部のストレッチ:腕や脚の未負傷部分を軽く伸ばすことで、血行を促進し、筋肉の柔軟性を維持します。
- 軽い筋力トレーニング:ダンベルやエクササイズバンドを使用して、非患部の筋力を維持します。
固定が外れた後は、徐々に患部の機能回復を目指します。医師や理学療法士の指導のもと、以下のリハビリを行いましょう。
ギプス固定中のリハビリ
ギプス固定中でも、患部以外の部位を動かすことで血行を促進し、むくみを軽減することが可能です。以下の運動を取り入れましょう。
- 指の運動:手指のグーパー運動を行い、指の可動域を維持します。指先から指の付け根に向かって圧迫マッサージを行うと、むくみの軽減に効果的です。
- 肘の運動:肘を曲げ、肩の高さまで挙げ、そこから肘を伸ばし、腕を耳の横につける運動を繰り返します。
- 肩の運動:肩を前後に回す運動を行い、上肢の血行を促進します。
これらの運動は、1時間ごとに10~20回、無理のない範囲で行いましょう。運動後に熱感や痛みを感じた場合は、患部を冷やすと効果的です。
固定除去後のリハビリ
ギプスが外れた後は、以下のリハビリを段階的に進めていきます。
- 関節の可動域訓練:関節の柔軟性を取り戻すため、無理のない範囲でストレッチを行います。例えば、テーブルに腕をのせ、手首を手のひらの方向、手の甲の方向に動かす運動が効果的です。
- 筋力強化:患部の筋力を取り戻すため、軽い負荷の運動を行います。初めは自重を利用した運動から始め、徐々に負荷を増やしていきます。ただし、痛みを感じる場合は無理をせず、専門家の指導を受けることが重要です。
- 日常動作の練習:歩行や階段の昇降など、日常生活で必要な動作をリハビリの一環として取り入れ、実践的な訓練を行います。
リハビリは焦らず、医師や理学療法士と連携しながら進めることが大切です。無理をせず、適切な負荷で行いましょう。
まとめ
骨折の回復を早めるためには、適切な食事、生活習慣、リハビリが重要です。栄養バランスの取れた食事を心がけ、質の高い睡眠を確保し、禁煙や適度な運動を取り入れることで、骨の治癒を促進できます。また、リハビリを適切に行うことで、筋力や関節の可動域を回復させ、元の生活に早く戻ることが可能です。
これらのポイントを実践し、少しでも早く骨折を治して健康な生活に戻りましょう。

この記事の監修者:大井 美恵子(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
経歴:
金沢医科大学卒業後、広島市立広島市民病院小児科医として経験を積み、2016年に姉と共に「女医によるファミリークリニック」を広島市で開業。小児科・内科・皮膚科・アレルギー科を診療し、家族全員の健康を支えるホームドクターを目指しています 。
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