くらしをよくする骨コラム

【医師監修】骨密度が低い人の特徴とは?見逃しやすいサインと原因を徹底解説

「健康診断で骨密度が低いと言われた」「最近、身長が縮んだ気がする」「将来、骨粗しょう症にならないか不安」と感じている方は少なくありません。

骨密度とは、骨の中にどれくらいカルシウムなどのミネラル成分が詰まっているかを示す指標です。骨密度が低下すると骨がもろくなり、転倒や軽い衝撃でも骨折しやすくなります。

 

しかし、骨密度の低下は初期段階ではほとんど自覚症状がありません。そのため、気付かないうちに進行しているケースも多く見られます。

 

この記事では、骨密度が低い人に共通する特徴や原因、放置するリスク、骨密度を維持・改善するための方法について詳しく解説します。

 

この記事でわかること

✓ 骨密度が低い人に共通する特徴や見逃しやすいサイン

✓ 骨密度が低くなる原因と放置するリスク

✓ 骨密度を維持・改善するための具体的な対策方法

 

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この記事の監修者:金井 研三 先生(整形外科)

経歴:
横浜市立大学医学部卒業後、整形外科医として急性期医療に従事し、在宅医療や慢性期医療にも関わる。脊髄外科を専門としながら、超高齢社会において深刻化する骨粗鬆症の問題に着目。
現在は医師の立場から骨粗鬆症の啓発活動にも力を注ぎ、「骨折を減らし、整形外科医を不要にする」ことを目標に活動している。

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■所属学会・資格

・日本整形外科学会認定専門医
・骨粗鬆症学会
・脊椎脊髄病学会

■メディア露出実績

・女性向けヘルスケアメディア「TRULY」にて、骨粗鬆症予防に関する記事監修

骨密度が低い人とは?基準値と骨粗しょう症との違い

骨密度が低い人とは?基準値と骨粗しょう症との違い

 

骨密度が低い状態とは、骨に含まれるミネラル量が減少し、骨の強度が低下している状態を指します。

骨は一度作られたらそのままではなく、「骨形成」と「骨吸収」を繰り返しながら新陳代謝を行っています。しかし加齢や生活習慣の影響によって、このバランスが崩れると骨密度が低下します。

骨密度が低い状態と骨粗しょう症は同じではありません。

 

項目 骨密度が低い状態 骨粗しょう症
定義 骨密度が低下している状態 骨折リスクが高まった骨の病気
診断 骨密度測定で評価 骨密度や脆弱性骨折の有無などを総合評価
症状 通常は自覚症状なし 骨折による痛みや身長低下がみられることがある
対応 生活習慣改善や経過観察 必要に応じて薬物治療を実施

 

骨密度の低下は骨粗しょう症の診断における重要な指標の一つですが、骨粗しょう症は骨密度だけで診断されるわけではありません。

骨粗しょう症は、骨密度の低下に加えて脆弱性骨折(わずかな衝撃で起こる骨折)の有無などを総合的に評価して診断されます。

 

そのため、骨密度が低くても骨折がなければ骨粗しょう症と診断されない場合がある一方、骨密度がそれほど低くなくても骨折があることで骨粗しょう症と診断されることもあります。

特に女性は閉経後に女性ホルモンであるエストロゲンが減少することで、急激に骨量が減少しやすくなります。一方で男性や若い世代でも生活習慣によって骨密度が低下することがあるため注意が必要です。

 

骨密度が低くなりやすい人の特徴

骨密度が低くなりやすい人の特徴

 

骨密度が低い人には、生活習慣や体質に共通する特徴があります。

 

骨折しやすい

転倒や軽微な衝撃で骨折した経験がある場合は、骨粗しょう症が隠れている可能性があります。

骨密度低下の有無を確認するためにも、医療機関での評価が重要です。

 

高齢である

骨密度は加齢とともに徐々に低下します。

特に50歳以降では骨量の減少が進みやすく、骨密度低下のリスクが高くなります。

 

体重が軽い・痩せ型である

体重が軽い人は骨への負荷が少なく、骨量が増えにくい傾向があります。

骨粗しょう症リスク評価法の一つであるOSTAでも、年齢と体重が重要な評価項目とされています。

特にBMIが低い方は骨密度低下のリスクが高いと考えられています。

 

運動習慣が少ない

骨は適度な刺激を受けることで強くなります。

運動不足が続くと骨形成が促されず、骨密度の低下につながります。

 

栄養バランスが偏っている

カルシウムやビタミンD、ビタミンKが不足すると骨の形成に必要な栄養が不足します。

  • 牛乳や乳製品をほとんど摂らない
  • 魚を食べる機会が少ない
  • 野菜不足が続いている
  • 極端なダイエット経験がある

 

骨密度が低くなる主な原因

骨密度が低くなる主な原因

 

骨密度の低下は、加齢だけでなく生活習慣や栄養状態など複数の要因が重なって起こります。

 

加齢

年齢を重ねると骨を作る力が徐々に弱くなります。

特に50代以降は骨量が減少しやすくなります。

 

女性ホルモンの減少

女性ホルモンには骨量を維持する働きがあります。

閉経によってホルモン分泌が減少すると骨吸収が進みやすくなり、骨密度が急激に低下します。

 

栄養不足

骨の形成にはさまざまな栄養素が必要です。

栄養素 主な働き 多く含む食品
カルシウム 骨の材料 牛乳・小魚
ビタミンD カルシウム吸収促進 鮭・きのこ
ビタミンK 骨形成促進 納豆・緑黄色野菜
たんぱく質 骨組織形成 肉・魚・卵

 

運動不足

ウォーキングや筋力トレーニングなどの運動は骨に適度な刺激を与えます。

運動不足は骨量低下の大きな要因です。

 

喫煙・過度な飲酒

喫煙は骨形成を阻害し、過度な飲酒はカルシウム代謝を乱します。

長期間続くと骨密度の低下リスクが高まります。

 

骨密度が低い人が放置するとどうなる?

骨密度が低い人が放置するとどうなる?

 

骨密度の低下を放置すると、将来的に骨折や要介護状態につながる可能性があります。

骨密度が低い状態そのものでは症状はほとんどありません。しかし、骨密度低下が進行すると骨粗しょう症につながり、生活の質にも大きな影響を与える可能性があります。

 

骨折リスクが高まる

  • 大腿骨近位部骨折
  • 手首の骨折
  • 背骨の圧迫骨折
  • 肋骨骨折

 

要介護リスクが上昇する

高齢者では骨折をきっかけに寝たきり状態へ進行するケースがあります。

一度活動量が低下すると筋力も衰え、さらに転倒しやすくなる悪循環が生じます。

 

健康寿命が短くなる

健康寿命とは、介護を必要とせず自立して生活できる期間のことです。

骨折による身体機能の低下は健康寿命の短縮につながります。

 

骨密度が低いかセルフチェックする方法

骨密度が低いかセルフチェックする方法

 

複数の項目に当てはまる場合は、一度骨密度検査を受けることをおすすめします。

骨密度低下は自覚症状が少ないため、定期的な確認が大切です。

  • 50歳以上である
  • 閉経している
  • 体重が軽い(痩せ型)
  • 運動習慣がない
  • 骨折経験がある
  • 喫煙習慣がある
  • カルシウム不足を感じる
  • 家族に骨粗しょう症患者がいる

3項目以上当てはまる場合は、一度骨密度検査を検討するとよいでしょう。

 

 

骨密度を上げるために今日からできる改善方法

骨密度を上げるために今日からできる改善方法

 

毎日の生活習慣を見直すことが、骨密度の維持・改善につながります。

 

カルシウムをしっかり摂る

骨の材料となるカルシウムを毎日の食事から補給しましょう。

  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • チーズ
  • 小魚
  • 豆腐

 

ビタミンDを摂取する

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける重要な栄養素です。

魚類やきのこ類を積極的に取り入れましょう。

 

運動習慣を身につける

骨に刺激を与える運動がおすすめです。

  • ウォーキング
  • 階段昇降
  • スクワット
  • 軽い筋力トレーニング

無理なく継続できる運動を選ぶことが大切です。

 

日光を適度に浴びる

日光を浴びることで体内でビタミンDが生成されます。

毎日15〜30分程度の散歩を習慣化するとよいでしょう。

 

骨密度検査は何歳から受けるべき?

骨密度検査は何歳から受けるべき?

 

骨密度検査は高齢者だけでなく、リスクがある方は早めの受診が大切です。

特に以下の方は積極的に受診を検討しましょう。

  • 閉経後の女性
  • 骨折経験がある人
  • 健診で指摘を受けた人
  • 痩せ型の人
  • 家族歴がある人

骨密度検査にはDXA法(デキサ法)という精度の高い検査方法があります。

短時間で測定できるため、健康診断や人間ドックでも広く利用されています。

早期発見によって生活習慣改善や治療につなげることができます。

 

まとめ

骨密度の低下は自覚症状が少ないため、定期的な検査と生活習慣の改善が重要です。

骨密度が低い状態そのものには自覚症状がほとんどありません。

一方で、高齢であることや体重が軽いこと、運動不足、栄養不足などは骨密度低下のリスク要因とされています。

骨密度低下が進行すると骨粗しょう症につながり、骨折リスクが高まる可能性があります。

また、身長低下や猫背、腰背部痛などは、骨粗しょう症による脊椎骨折によって現れることがある症状です。

気になる方は定期的な骨密度検査を受け、自身の骨の状態を確認することが大切です。

【医師監修】骨密度が高い人の特徴とは?健康を保つ秘訣を解説

 

 

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監修者:金井 研三 先生からのコメント

骨密度の低下は自分では気づきにくいため、加齢や女性ホルモンの変化による「身体のサイン」に目を向けることが大切です。

まずはご自身の骨の状態を正確に知るために、一度気軽に骨密度検査を受けてみることをおすすめします。

参考文献・参考資料

・公益財団法人 骨粗鬆症財団「数字でみる骨粗しょう症」

・UCBCares Japan「骨粗鬆症とは

・MERA 泉工医科工業株式会社「若くても危険!?骨粗しょう症①

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