対談コンテンツ

管理栄養士4名に聞いた|健康づくりのための栄養との向き合い方・考え方

健康のために栄養バランスのよい食事を心がけたいと思っていても、「何をどれくらい食べればいいのか分からない」「不足している栄養素はどうやって知ればいいのだろう」と悩む方は少なくありません。
また、忙しい毎日の中で理想的な食生活を続けることは、決して簡単なことではないでしょう。

 

そこで今回は、健康ラボステーションで日々栄養相談や健康づくりのサポートを行う4名の管理栄養士による座談会を開催しました。
健康ラボステーションでは、管理栄養士による栄養相談をはじめ、食生活や生活習慣の改善をサポートするさまざまな活動を行っています。
その一つが、健康科学研究応援隊の会員の方や一般の方を対象に実施している健康測定会です。
体成分分析や血管年齢、骨密度、体内糖化度、筋力など、多様な項目を測定。測定結果と日頃の生活習慣をあわせて確認し、一人ひとりに合わせた健康づくりのアドバイスを行っています。

 

今回は、そうした現場で日々多くの方の健康づくりを支える管理栄養士4名に、栄養との向き合い方や健康習慣を続けるコツについて話を伺いました。

食事だけですべての栄養を補うのは難しい時代

 

── 食事だけで栄養を満たすのは、現代では難しいのではないでしょうか

管理栄養士M・Kさん

毎日すべての栄養素を理想通りに食事だけで満たすのは、決して簡単なことではありません。
仕事や家事、育児で忙しい方も多く、最近は食材価格の高騰もあり、理想的な食生活を続けるのが難しいと感じる方も少なくないと思います。

ただ、『食事は適当で、不足分はすべてサプリメントや健康補助食品で補えばいい』という考え方はおすすめできません。
食事には栄養素だけでなく、食物繊維や水分を摂取できること、噛むことで得られる満足感、生活リズムを整える役割など、さまざまなメリットがあります。

そのため、基本は食事を中心とし、不足しがちな栄養素を補う手段としてサプリメントや健康補助食品を活用するのが望ましいと思います。

 

管理栄養士N・Mさん

私自身も料理はしますが、毎日できるわけではありません。
仕事が忙しい時期は食事の内容が偏りやすく、野菜が十分に摂れていないと感じることもあります。

そんな時は、お菓子を食べて小腹を満たすよりも、タブレットタイプの栄養補助食品で必要な栄養を補うほうが、自分には合っていると感じています。
毎回食材をそろえて料理をするのはハードルが高いと感じることもあるので、手軽に取り入れられる方法を選んでいます。ただ、甘みのある商品もあるので、食べ過ぎには気をつけています。

 

毎日の食生活で栄養バランスを整える工夫

 

── 普段の買い物や食事では、栄養をどのように意識していますか

管理栄養士M・Kさん

私はスーパーへ行く前に、ある程度その日の献立を考えてから買い物に行きます。野菜の量や栄養バランスを意識しつつ、実際に売り場で価格の安い食材を見つけたら、それに合わせて献立を調整します。大まかな計画を立てたうえで、臨機応変に選ぶようにしています。

 

── なるほど。ちなみに暑い夏、これからの季節ごとに、気をつけたい栄養素はありますか

管理栄養士N・Mさん

夏は汗をかくことで失われやすいビタミンやミネラルも大切ですが、それ以上に気になるのが食欲低下です。
食べる量そのものが減ってしまい、結果としてたんぱく質が不足しやすくなります。

暑い時期は麺類など食べやすいものに偏りがちですが、それだけでは肉や魚などのたんぱく質源が不足してしまいます。豚しゃぶなどを取り入れながら、たんぱく質とビタミンB群を意識して摂っていただきたいですね。

 

管理栄養士K・Yさん

季節が移って冬になると活動量が減り、日光を浴びる時間も短くなります。ビタミンDは日光を浴びることで体内でも作られる栄養素なので、不足しやすくなる季節です。

きのこや鮭などビタミンDを多く含む食品を積極的に取り入れることに加えて、散歩などで外へ出る習慣を持つことも大切です。

 

栄養不足を見極めるために大切な視点

 

── 測定会で栄養不足のサインが出ている方には、どのようにアプローチしていますか

管理栄養士M・Tさん

SNSなどで健康情報を積極的に集めている方は多く、知識も豊富です。
しかし、『いろいろ試しているのに改善しない』という相談を受けることも少なくありません。

例えば便秘の場合、『腸活には食物繊維が大切』という情報だけを取り入れ、納豆やめかぶ、キムチなどを毎日食べているのに改善しないというケースがあります。

もちろん食物繊維は重要ですが、それだけでは十分ではありません。水分摂取や運動も非常に重要です。水分が不足すると便は柔らかくなりませんし、運動不足では腸の動きも低下します。
情報があふれている時代だからこそ、一つの情報だけに偏らないことが大切だと感じています。

また、ヒアリングでは食事内容や食事回数だけでなく、運動や睡眠についても詳しくお聞きします。『しっかり食べています』という方にも、『ご飯は茶碗一杯でどのくらいの量ですか』など具体的に確認し、生活全体を踏まえてアドバイスしています。

 

── 自分に足りていない栄養素を知るには、どうすればいいでしょうか

管理栄養士M・Kさん

私自身が使っているわけではありませんが、参加者の方からよく聞くのは、食事を写真で記録するアプリです。食事内容から不足しやすい栄養素などを表示してくれるものもあり、食生活を見直すきっかけにはなると思います。

また、このような測定会で管理栄養士などの専門家に相談していただくと、食事だけでなく生活習慣まで含めて詳しくお話を伺えるため、より具体的なアドバイスができます。
実際に『この結果で合っていますか』と、写真を見せながら相談される方も多くいらっしゃいます。

 

気づきにくいからこそ、カルシウム不足に要注意

 

── カルシウム不足は、どんなSOSとして現れますか

管理栄養士K・Yさん

カルシウム不足は、栄養素の中でも自覚症状が現れにくいのが特徴です。
そのため、自分では気づかないまま骨密度が低下していたり、骨折しやすくなって初めてわかったりするケースも少なくありません。
測定を受けて初めて不足に気づくことが多い栄養素だと思います。

 

管理栄養士N・Mさん

K・Yさんがおっしゃる通り、測定を受けて初めて不足に気づくことが多い栄養素だと思います。

測定会では、骨密度の測定もできますが、測った方の結果を見てみると、同年代の平均より少し低い方が比較的多い印象です。
骨密度が低下している可能性がある方には「運動されていますか」とお声がけし、骨の健康を意識していただくようしています。
また、必要に応じて、医療機関の受診をおすすめすることもあります。

測定しているのは、左足のかかとの骨です。
足は日常的によくつかう部位なので、そこの骨密度が低下傾向にあると、全身の骨密度はさらに低い可能性があるため、
そこで初めてSOSサインに気付く機会になるのではと考えます。

 

健康習慣を続けるためのポイント

 

── カルシウムといった変化が見えにくい栄養摂取はどうすれば続けられますか

管理栄養士K・Yさん

大切なのは、何のために取り組むのかという目的を見失わないことです。骨密度の数値を上げることやカルシウムを摂ること自体が目的ではなく、『将来も自分の足で歩き続けたい』という目標があるからこそ、継続する意味があります。

測定会を受けた会員の方で、測定結果に一喜一憂される方もいらっしゃいますが、半年ごとの数値だけで判断する必要はありません。

健康づくりは長い目で取り組むものです。今のご自身の食生活や運動をベースにしながら、
「ここなら変えられそう」という小さな改善から少しずつ取り組んで、焦らず自分のペースで長く続けてほしいですね。

 

── 測定会のように「現状を数値で見える化」することには、どんな意味がありますか

管理栄養士M・Tさん

測定会に参加することで、初めて自分の現在の状態を知ることができます。実際に『もっと早く測っておけばよかった』という声もよくいただきます。

健康づくりを始める際は、まず現在の体の状態を知ることが大切です。
そのうえで、何を改善すればよいのかを私たち専門家が一緒に考え、今後の生活につなげていければと思っています。
ぜひ気軽に測定会へお越しください。

 

管理栄養士から伝えたいこと

 

── 最後に、読者へのメッセージをお願いします

栄養補助食品は、上手に活用すれば日々の健康を支える心強い選択肢になります。しかし、その土台となるのは食事・睡眠・運動という基本的な生活習慣です。

まずは自分自身の生活を振り返り、無理なく続けられる方法を見つけること。そして、毎日欠かせない食事を健康づくりの機会として大切にしながら、不足しがちな栄養を補っていくことが重要です。

栄養を摂ったからといって、すぐに体が変わるわけではありません。焦らず、小さな習慣を積み重ねることが、将来の健康につながっていくと思います。

 

座談会から見えてきたこと

今回の座談会を通して、4名の管理栄養士に共通していたのは、
「健康づくりの基本は食事・睡眠・運動であり、栄養補助食品はあくまで不足を補うための選択肢」という考え方でした。

また、栄養不足は自分では気づきにくいことも多く、思い込みだけで対策を続けるのではなく、自分の体の状態を知り、専門家に相談しながら改善していくことの大切さも語られました。
健康づくりは一度で結果が出るものではありません。小さな習慣を積み重ね、自分に合った方法を続けることが、将来の健康につながります。

 

健康ラボステーションでは、管理栄養士による栄養相談をはじめ、一人ひとりの生活習慣や測定結果に合わせた健康づくりをサポートしています。
また、健康科学研究応援隊では、半年に1回ご参加いただける会員様限定の測定会を開催し、
測定結果をもとに健康状態を「見える化」する取り組みも行っています。

 

「自分の健康状態を知りたい」「食生活を見直したい」という方は、
ぜひ健康ラボステーションや健康科学研究応援隊の測定会を活用し、健康づくりの第一歩につなげてみてはいかがでしょうか。

研究を通じて健康を自分ごとにする新しいかたち 「健康科学研究応援隊」がつなぐ企業と個人の未来

 

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